
毎回バトル!?介護口腔ケアでよくある悩みの原因と解決法|嫌がる心理5選
介護の現場での口腔ケアは、まるで“戦い”のように感じることはありませんか?
「今日こそスムーズに終わらせたいのに、また拒否されてしまった…」
「なぜ毎回こんなに嫌がるんだろう…」
こうした悩みは多くの介護者が経験するものです。
口腔ケアは健康維持や誤嚥性肺炎予防に不可欠ですが、一方で高齢者が嫌がる心理には理由があります。
この記事では、口腔ケアを嫌がる背景にある心理的な要因5つと、ケアを円滑にするための対策を紹介します。
Contents
介護現場で起こる口腔ケアの拒否、その心理的背景
1. 自分でできるというプライドが影響
多くの高齢者は「自分のことは自分でやりたい」と思っています。
たとえ介助が必要でも、口腔ケアを受けることは「できない自分を認める」ように感じてしまい、結果的に拒否反応が出ることがあります。
2. 口の中を触られることへの不快感
口腔内は非常に敏感な部分です。
したがって、歯ブラシやスポンジが入る感覚を嫌がる人は少なくありません。
とくに認知症の方は感覚が過敏になり、不快感が強まる傾向があります。
3. 過去の嫌な経験がトラウマに
過去に歯科治療などで怖い思いをした経験がある場合、口腔ケアに対して強い抵抗感を持つことがあります。
このような記憶は無意識にケアの際の恐怖と結びつきやすいのです。
4. ケアの目的が理解できていない
「なぜ毎日口をきれいにする必要があるのか」が分からないことも、拒否の原因の一つです。
特に認知症の方はケアの意味を忘れてしまい、混乱や拒否につながりやすいと言えます。
5. ケアする人との信頼関係の不足
口腔ケアは非常にパーソナルなケアです。
そのため、信頼できる相手でなければ口を開けることを拒む場合があります。
つまり、家族には素直に従うのに、見知らぬ介護者には抵抗を示すことがよくあります。
すぐに実践できる!口腔ケアの悩みを減らす5つの工夫
① 一緒にやるというスタンスを伝える
「磨いてあげる」のではなく、「一緒にきれいにしよう」と声をかけ、本人の主体性を尊重しましょう。
これによりプライドを守りつつ、ケアを受け入れてもらいやすくなります。
② 感触の優しい道具を選ぶ
スポンジブラシや指サック型ブラシ、口腔ジェルなど、刺激が少ない道具を使うことで、不快感が軽減されます。
③ 会話や音楽で気をそらす
ケア中に会話をしたり、一緒に歌を歌うことで緊張を和らげ、ケアをスムーズに進められます。
④ 昔の話を聞いて安心感をつくる
「昔はどんな歯ブラシを使っていた?」など、昔の話を振って共感を示すと、心がほぐれやすくなります。
⑤ 日頃から信頼関係を築く
日常的に会話やスキンシップを大切にし、「この人なら安心」と思ってもらうことが拒否を減らす鍵です。
まとめ|嫌がる理由を理解して介護を楽にしよう
介護の口腔ケアに悩むのは決してあなた一人ではありません。
嫌がる理由や心理を知り、寄り添う姿勢を持つことで、ケアはもっと穏やかに、スムーズになります。
無理に押し通さず、相手の気持ちに寄り添うこと。
それが負担を減らし、介護者と高齢者双方にとって良い結果を生むでしょう。
この記事へのコメントはありません。