
初めての親の介護で不安を感じていませんか?
「親の介護が初めてで、何をすればいいのかわからない…」
そんなふうに戸惑っていませんか?
親の体調が急に悪くなったり、認知症の兆しが見えたりすると、どう対応すればよいか分からず、不安と焦りが募るものです。
実際、介護はある日突然始まるケースが多く、事前知識がないと混乱して当然です。
しかし、最初にやるべきことをきちんと押さえておけば、介護の負担は確実に軽くなります。
この記事では、「親の介護が初めて」というあなたが、最初にやるべきことをステップ形式で分かりやすく解説します。
親の介護が初めてなら、まず理解すべきこと
介護を始める前に必要なのは、「介護とは何か?」をしっかり理解することです。
たとえば、介護には次のような種類があります:
- 自宅介護:家で家族がサポートするスタイル
- 施設介護:老人ホームなどに入居してもらう方法
- 在宅サービス活用:訪問介護・デイサービスなどの公的支援
はじめからすべてを自分で背負おうとすると、心身ともに大きな負担を感じてしまいます。
まずは「どの形が自分たちに合っているか」を考えることから始めましょう。
親の介護 初めての人が最初にやるべき5つのこと
ここからは、介護をスムーズに進めるために必要な準備を5つのステップでご紹介します。
① 親の状態をチェックし、介護の必要性を判断する
最初のステップは、本当に介護が必要なのかを見極めることです。
次のような点に注意して観察してみましょう:
- 最近、つまずいたり転んだりすることが増えていないか?
- 同じ話を繰り返す、物忘れが目立つといった認知症の兆候は?
- 食事や入浴、排せつなど日常動作に支障はないか?
- 表情や言葉に元気がなく、生活意欲が低下していないか?
もし少しでも気になる点があれば、家族だけで判断せず、医師や地域包括支援センターに相談しましょう。
② 介護認定を申請する(要介護度を確認)
次にやるべきなのが、介護保険サービスを利用するための「要介護認定」の申請です。
申請は市区町村の役所または地域包括支援センターで行えます。
▷ 要介護認定の流れ
- 役所に申請(窓口・電話でもOK)
- 調査員による自宅訪問で聞き取り調査
- 主治医の意見書の提出
- 「要支援1〜2」「要介護1〜5」の判定
- サービスの利用開始
この認定がないと、介護保険による費用補助を受けられません。
早めの申請が、経済的・精神的な安心につながります。
③ どの介護サービスを使うか検討する
要介護度が決まったら、次はどんな介護サービスを利用するかを考えます。
以下が代表的な介護サービスです:
サービス | 内容 |
---|---|
デイサービス | 施設で日帰りリハビリ・入浴・レクリエーション |
訪問介護 | ヘルパーが自宅を訪問し、身の回りをサポート |
ショートステイ | 数日〜数週間の施設預かり |
特別養護老人ホーム | 長期的な入所型施設介護(要介護3以上) |
すべてを一度に整える必要はありません。
まずは「家庭で対応できる範囲」と「足りない部分」を分けて考えることが重要です。
④ 介護にかかる費用を把握し、準備する
介護は金銭的にも負担がかかるため、あらかじめ費用感を掴んでおくことが不可欠です。
▷ 在宅介護の自己負担(月額の目安)
- 訪問介護:約5,000〜30,000円
- デイサービス:約5,000〜20,000円
▷ 施設介護(月額費用の目安)
- 特養:約7〜15万円
- 有料老人ホーム:約15〜30万円
とはいえ、制度を活用すれば負担を軽くできます。
▷ 費用を抑える制度
- 介護保険(自己負担1〜3割)
- 高額介護サービス費制度(上限を超えた金額が返還)
- 自治体の補助(紙おむつ・福祉用具の助成など)
経済的な不安がある方ほど、早めに情報を集めておきましょう。
⑤ 家族で役割分担をする
介護は、一人で抱え込むものではありません。
むしろ、家族全員で協力してこそ、無理のない継続が可能になります。
▷ 具体的な役割分担の例
- 同居している家族:食事・入浴介助など日常のケア
- 離れて暮らす家族:金銭面の支援・定期的な電話連絡
- 全員で:定期的な状況共有・月1回の介護会議
さらに、家族間の連携だけでなく、プロの手を借りることも立派な選択肢です。
自分の時間や体力を守ることが、結果的に良い介護につながります。
まとめ|親の介護が初めてでも、5つの準備で安心できる
介護の始まりは誰にとっても不安ですが、正しいステップを踏めばスムーズに対応できます。
最後に、親の介護が初めてのあなたが最初にやるべきことをおさらいしましょう。
✅ 最初にやるべき5つの準備ステップ
- 親の状態を確認し、介護が必要か見極める
- 要介護認定を申請する(介護保険の活用の第一歩)
- 利用する介護サービスを検討する(家庭とのバランスを取る)
- 介護費用を把握し、制度を使って備える
- 家族で役割分担し、一人で抱え込まない体制をつくる
完璧を目指す必要はありません。
まずは「今できること」をひとつずつ実行していけば、それが最良の介護の第一歩になります。
あなたと親御さん、そしてご家族にとって無理のない介護のかたちが見つかりますように。
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